チョウセンアサガオ類|原因・症状・予防方法

チョウセンアサガオ類|野菜との取り違えに注意。白い花と葉の説明用イメージ

この記事には広告が含まれます。

チョウセンアサガオ類は、根をゴボウ、つぼみをオクラなどと取り違えて食中毒を起こす有毒植物です。

誤食後の意識の異常・けいれん・息苦しさは119番。食べた疑いがあれば、それ以上食べず、速やかに医療機関へ連絡してください。

目次

原因と症状

観賞用の花も、根や種子も食べない

チョウセンアサガオやその仲間は、ナス科の有毒植物です。キダチチョウセンアサガオ(エンジェルストランペット)は別の属ですが、同じように有毒な成分を含みます。この記事では両方を扱います。

原因となるのは、アトロピン・スコポラミン・ヒヨスチアミンなどのトロパンアルカロイド(神経の働きに影響する植物の成分)です。葉・根・花・種子など、植物全体が有毒です。

野菜との取り違えや野草茶で発生する

  • 根をゴボウ、つぼみをオクラと取り違える。
  • 葉をモロヘイヤやアシタバ、種子をゴマと思って使う。
  • 観賞用の花を調理したり、自己流の野草茶に使ったりする。

国内では、根を野菜と思って炒めた料理や、キダチチョウセンアサガオを使った野草茶による中毒が報告されています。薬用の歴史があっても、家庭で料理やお茶にしてよい植物ではありません。

口の渇きだけでなく意識に異常が出る

口やのどの渇き、瞳孔が開く(黒目の中央が大きくなる)、動悸、ふらつき、吐き気などが起こります。混乱、意味の通らない言動、強い興奮がみられ、重い場合にはけいれんや呼吸の異常を起こします。

食後30分ほどで症状が出ることも、数時間後に現れることもあります。時間や症状だけで原因を決めたり、症状がないから安全と判断したりしないでください。

調理での予防

不明な根・葉・種子を食材にしない

採った植物やもらったものは、種類が確実に分からなければ使いません。家庭菜園の中に生えていた、ゴボウに似ていたという理由だけで収穫しないでください。刻む前に食材を確認し、混入に気づいた料理は食べるのをやめます。

写真・AIの画像判定・一つの特徴だけで食用と判断しないでください。この記事の植物画像も説明用のイメージで、見分け方を保証するものではありません。確認のための味見もしません。

加熱や乾燥で食べられるようにしない

炒め物などの加熱料理や、野草茶でも中毒が起きています。ゆでる・炒める・乾燥させるなど、家庭の加工で安全にできると考えないでください。観賞用の花を食用花の代わりに使うことも避けます。

日常の予防

野菜と観賞用植物を分けて管理する

取り違えやすい野菜の近くでチョウセンアサガオ類を育てず、観賞用・有毒であることが分かるように管理します。根や種子を収穫した野菜・食品と同じ入れ物に入れず、子どもが口にしない場所に置きます。

チョウセンアサガオを台木(接ぎ木の土台になる植物)にしたナスで中毒した国内事例もあります。食用作物の台木に有毒植物を使わないでください。

不確かな植物を配らない・売らない

種類が不確かな植物を食用やお茶用として人に渡さないでください。購入品や譲り受けたものでも、異なる植物の混入に気づいたら使用をやめ、販売店や保健所に相談します。すでに人に渡していたら、食べないよう伝えます。

嘔吐物の片付け

誤食が疑われるときは、片付けより受診・救急対応を優先してください。本人には片付けをさせず、残った植物や料理をほかの人が食べないよう分けます。

原因がまだ分からない嘔吐では感染症の可能性も考え、周囲の人が使い捨て手袋・マスク・エプロンなどで防護し、ペーパー類で静かに拭き取ります。使ったものは袋に入れ、片付け後は石けんと流水で手を洗います。

感染症を想定した詳しい消毒方法は、ノロウイルスの記事も確認してください。消毒剤を食品の無毒化や体の解毒に使わないでください。

片付け用品を備える

受診の目安

意識の異常・けいれん・息苦しさは119番

  • 呼びかけへの反応がおかしい、意味の通らない言動や強い興奮がある。
  • けいれん、失神、呼吸の異常がある。

チョウセンアサガオ類を食べた疑いがあることを伝え、救急の指示に従ってください。本人だけにせず、自分で運転して受診しないでください。

食べた疑いがあれば速やかに相談する

口の渇き、動悸、ふらつき、吐き気などがある場合も、採った植物や野草茶を口にしたことを伝えて医療機関へ連絡します。同じ料理やお茶を飲食した人がいれば、その状況も伝えてください。

無理に吐かせたり、自己判断で薬や解毒目的の飲み物を使ったりしないでください。特に意識や飲み込みに異常がある人に飲食物を与えず、医療機関・救急の指示を受けます。

植物や食べた状況を伝える

  • 食べた時刻・量・調理方法、症状と発症時刻。
  • 採った場所、購入先、植物や野草茶の名前・包装。

残った植物や料理、写真、包装、レシートは原因確認の手がかりになります。再び食べないよう分け、保管・提出・処分は医療機関や保健所に確認してください。資料を集めるために救急対応を遅らせないでください。

参考資料

資料を開く資料を閉じる
目次