A型肝炎ウイルス|原因・症状・予防方法

A型肝炎ウイルスによるウイルス性食中毒。二枚貝と水、球形ウイルスの模式図。手洗いと十分な加熱による予防の案内。

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手洗いと十分な加熱を、食事の前に。A型肝炎は、汚染された食品や水、手を介して感染します。発症まで数週間かかるため、直前の食事だけで原因を判断しないことが大切です。

目次

原因と症状

注意する食品と場面

A型肝炎ウイルス(HAV)は、肝炎(肝臓の炎症)を起こすウイルスです。感染した人の便に含まれるウイルスが、手や食品、水を通じて口に入ることで感染します。食品の中では増えません。

生・加熱不足の二枚貝のほか、汚染された野菜や果物、調理済み食品、水や氷が感染源になることがあります。食品名や見た目だけでは、汚染の有無は分かりません。

食事以外にも、便が口に入るような接触によって人から人へ広がります。症状が出る前から感染を広げる場合があり、国内でも感染します。

主な症状

発熱、だるさ、食欲不振、吐き気・嘔吐、腹痛などに続き、黄疸(皮膚や白目が黄色くなること)や濃い色の尿が出ることがあります。黄疸が出ない場合もあります。

潜伏期間(感染から発症まで)は2〜7週間、平均約4週間が目安です。小児は無症状や軽症の場合がありますが、高齢者や慢性の肝臓病がある人は重症化に注意が必要です。症状と時間だけでA型肝炎とは断定できません。

調理での予防

予防のポイント

冷蔵・冷凍はウイルスをなくす方法ではありません。殻が開いた、表面が熱くなったというだけで中心まで十分に加熱できたとは判断せず、温度と保持時間を確認します。回収対象品は加熱して食べず、回収案内に従ってください。

温度を確かめる用品

日常の予防

安全な水と食品を選ぶ

飲料水の衛生状態が確認できない地域では、生水や氷を避け、未開封の飲料水や一度沸騰させた水を選びます。十分に加熱された料理、自分で皮をむける果物などを選び、洗う水の衛生状態にも注意してください。

ワクチンを相談する

A型肝炎には予防ワクチンがあります。流行地域への渡航前などは、余裕を持って医療機関や渡航外来へ相談しましょう。必要な接種回数や間隔は、製剤・年齢・接種歴により医師に確認します。

家族など身近な人がA型肝炎と診断された、感染者との接触が分かった場合は、無症状でも早めに医療機関・保健所へ相談してください。感染後の予防は対応の時期が重要です。米国CDCは接触後2週間以内の相談・予防措置を案内していますが、日本での対応は医師に確認します。

調理を再開するとき

発熱・強いだるさ・黄疸・嘔吐などがあるときは、他の人の食事を作ることを控えます。診断された場合の調理再開は医師や保健所に確認し、症状が治まっただけで一律に安全と判断しないでください。

嘔吐物の片付け

この欄は、原因の分からない嘔吐にも備える共通の案内です。A型肝炎で特に重要な、便を介した感染への注意と区別します。便や嘔吐物には素手で触れず、周りの人を離し、使い捨て手袋・マスク・エプロン、ペーパータオル、密閉できる袋を用意します。

乾く前に静かに拭き取り、汚れを広げず袋に密閉します。汚れを取り除いた後、場所・材質・原因に合う方法で消毒し、最後に石けんと流水で手を洗います。トイレやおむつ交換の後も手洗いを徹底してください。

原因不明の嘔吐物への備えは、ノロウイルスの嘔吐物処理の手順・用品を参考にし、A型肝炎の診断がある場合は医療機関・保健所の指示を優先します。塩素系漂白剤は物の消毒用で、手や食品には使いません。酸性洗剤などと混ぜず、換気と製品表示を守ります。

受診の目安

黄疸、濃い色の尿、続く発熱や強いだるさ、食べられない・水分がとれない場合は早めに受診してください。意識がぼんやりする、反応がおかしい場合は119番です。高齢者や肝臓病がある人は、症状が軽くても早めに相談します。

数週間前までの食事・渡航歴、感染者との接触、症状が始まった日、服用中の薬を伝えます。包装や購入記録があれば役立ちますが、記録のために受診を遅らせません。残った食品を食べ直さず、扱いは保健所へ相談してください。

自己判断で薬やサプリメントを追加せず、治療中は飲酒を避けるなど医師の指示に従います。症状だけで原因や治癒を判断せず、検査と診察を受けてください。

参考資料

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