イヌサフラン|原因・症状・予防方法

イヌサフラン(コルチカム)|葉も球根も食べない。秋の花の説明用イメージ

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イヌサフランは「コルチカム」とも呼ばれる観賞用の有毒植物です。葉も球根も食べられず、ゆでても安全にはできません。ギョウジャニンニクなどとの取り違えに注意してください。

食べた疑いがあれば、症状を待たずに医療機関へ連絡を死亡に至る中毒を起こすことがあります。息苦しさ・意識の異常・けいれんがあれば119番です。

目次

原因と症状

コルヒチンを含む有毒植物

イヌサフランにはコルヒチンという毒が含まれます。葉・花・球根など植物全体が有毒です。園芸用として販売され、庭や花壇でも育てられています。名前や花が似ていても、香辛料に使うサフランとは別の植物です。

葉をギョウジャニンニクやギボウシと、球根をジャガイモやタマネギなどと取り違える事故があります。国内では、家庭菜園で採った球根をゆでて食べ、嘔吐・下痢の後に多臓器不全(複数の臓器の働きが失われる状態)となり、死亡した事例も報告されています。

胃腸症状だけで終わるとは限らない

吐き気・嘔吐・腹痛・下痢などが起こり、感覚が鈍くなる、呼吸が乱れるなどの症状を伴うことがあります。重症では複数の臓器に障害が起こり、命に関わります。

食べてすぐに症状が出ないこともあります。無症状だから、一時的に楽になったから、と自己判断で待たないでください。発症までの時間や症状だけで、原因や重症度は判断できません。

調理での予防

不確かな葉や球根を食材にしない

  • 庭や畑に生えていても、食用として植えた覚えのない植物は使わない。
  • 食用と確実に判断できない葉や球根は、採らず、食べず、料理に混ぜない。
  • もらった山菜でも、採った人の思い込みや取り違えがあり得るため、調理前に確認する。

見た目、名前、写真や画像判定だけを根拠に、食べられると決めないでください。この記事の画像も説明用のイメージで、植物の判別には使えません。安全確認のための味見もしないでください。

ゆでる・水にさらすことで安全にしようとしない

ゆでたイヌサフランによる中毒・死亡例があります。加熱や水さらしなど、家庭の処理で無毒化しようとしないでください。葉や球根を少しだけなら食べられる、という判断も避けてください。

料理への混入に気づいたら、その料理を食べるのをやめ、ほかの人にも出さないでください。見えている植物だけを取り出して食べ続けないでください。

日常の予防

花壇と菜園、球根と食品を分ける

イヌサフランなどの観賞用植物は、野菜や食用の山菜とは離れた場所で育てます。植物の名前と有毒であることを札などに表示し、家族や収穫する人にも伝えてください。

園芸用の球根は台所や食品の保管場所に置かず、子どもや、食べ物と取り違えるおそれのある人が手に取らないよう管理します。

花がない時期も、食用と決めつけない

イヌサフランは秋に花が咲き、翌春に葉が伸びます。花を見ないまま、春の葉を山菜と思って採ってしまうことがあります。前年に植えた場所や名前を忘れないよう管理し、葉だけの時期も自己判断で食べないでください。

食用と確実に判断できない植物は、売ったり、人にあげたりしないでください。購入品でも、見慣れない植物の混入に気づいたら使用をやめ、販売店や保健所に相談します。

嘔吐物の片付け

イヌサフランの中毒では、受診・救急対応を最優先にしてください。本人に片付けをさせず、残った植物や料理をほかの人が食べないよう分けます。

嘔吐の原因がまだ分からない場合は感染症の可能性も考え、素手で触らないようにします。

  • 周囲の人を離し、使い捨て手袋・マスク・エプロンなどで防護する。
  • 飛び散らせないようペーパー類で静かに拭き取り、使った物は袋に入れる。
  • 片付け後は石けんと流水で手を洗う。

感染症を想定した詳しい消毒方法は、ノロウイルスの記事も確認してください。消毒剤を食品の無毒化や体の解毒に使わないでください。

片付け用品を備える

受診の目安

すぐ119番の目安
  • 息苦しい、呼吸が乱れている。
  • 呼びかけへの反応がおかしい、意識を失った、けいれんしている。

イヌサフランを食べた疑いがあることを伝え、救急の指示に従ってください。

疑わしい誤食は、症状がなくても直ちに連絡する

食べた植物がイヌサフランかもしれないと気づいたら、食事をやめ、症状の出現を待たずに医療機関へ連絡してください。すでに嘔吐・下痢・腹痛がある場合は、その症状も伝えます。症状が一時的に軽くなっても、医療機関の指示に従ってください。

繰り返し吐く、水分が取れない、尿が少ない、強い腹痛がある、ぐったりしている場合も早急な対応が必要です。自分で無理に吐かせたり、市販薬や自己流の解毒法で様子を見たりしないでください。意識や飲み込みに異常がある人には飲食物を与えないでください。

食べた部位と状況を伝える

  • 食べた時刻・量、葉か球根か、調理方法。
  • 採った場所、購入先、譲り受けた経緯。
  • 症状が出た時刻、一緒に食べた人とその人の状態。

残った植物や料理、包装・写真などは原因確認の手がかりになります。再び食べないよう分け、可能なら受診時に持参します。保管・提出・処分の方法は医療機関や保健所に確認し、集めるために受診を遅らせないでください。

参考資料

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