いちごやキウイ、野菜に含まれるビタミンC。皮膚や血管を支えるたんぱく質「コラーゲン」をつくるのに必要な栄養素です。水や熱との関係を知ると、いつもの料理でも取り入れ方を工夫できます。
- コラーゲンづくりや、豆や野菜などの食品に含まれる鉄を、体に取り込むのを助ける
- 水に溶け、加熱や長い保存によって減ることがある
- 生と加熱を使い分け、野菜と果物を組み合わせる
ビタミンC|水に溶ける、体に必要な栄養素
ビタミンCは、水に溶ける「水溶性ビタミン」の一つです。アスコルビン酸とも呼ばれ、人の体では必要な量をつくれないため、食事からとる必要があります。
特徴と働き
特徴
水や熱の影響を受ける
水に溶けるため、ゆでると一部がゆで汁へ移ります。また、加熱や長期保存によって減ることがあります。変化の程度は食品や調理条件によって異なり、加熱したらすべてなくなるわけではありません。
食事からとる量の目安
「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、健康な18歳以上の男女の推奨量は1日100mgです。推奨量は、ほとんどの人が必要量を満たせるように設定された食事の目安で、治療のための量ではありません。子ども、妊娠・授乳中では基準が異なります。
主な働き
コラーゲンをつくるのを助ける
コラーゲンは、皮膚や血管などを支えるたんぱく質です。ビタミンCは、そのコラーゲンをつくる過程で必要になります。
酸化から細胞を守る仕組みに関わる
酸化とは、物質が酸素などと反応して変化すること。ビタミンCは、体の中で、酸化による傷つきを抑える仕組みの一部として働きます。これを「抗酸化作用」といいます。
豆や野菜などの食品に含まれる鉄を、体に取り込むのを助ける
豆や野菜などに含まれる「非ヘム鉄」は、体への取り込まれ方が食事の組み合わせで変わる鉄です。ビタミンCは、それを体に取り込むのを助けます。
摂取不足
長期間、極端に不足すると、歯ぐきからの出血や傷の治りの遅れなどが現れる「壊血病」につながります。ただし、出血や疲れだけでビタミンC不足とは判断できません。気になる症状が続くときは医療機関へ相談してください。
過剰摂取
食品と成分を多く含むサプリメントを分けて考える
通常の食事と、成分を集めて濃くしたサプリメントは別に考えます。大量にとると、下痢や吐き気、おなかの不快感などが起こることがあります。
日本の食事摂取基準では、ビタミンCの耐容上限量(とりすぎによる健康影響を避けるための上限)は設定されていません。これは、いくらとっても安全という意味ではありません。腎臓の働きに問題がある人や治療中の人は、成分を多く含むサプリメントを自己判断で使わず、医師・薬剤師に相談しましょう。
含まれる食品
いちご・キウイ・柑橘類
果物は、生のまま取り入れやすい食品です。いちご、キウイ、オレンジなど、好みや季節に合わせて選べます。
ピーマン・ブロッコリー・トマトなど
野菜にも含まれます。ピーマンやブロッコリーのほか、トマトやじゃがいもも選択肢です。一つの食品だけでそろえようとせず、毎日の食事で組み合わせましょう。
こんな人におすすめ
- 野菜や果物を、毎日の食事に取り入れる工夫を知りたい人
- 生食と加熱の使い分けを知りたい人
- 栄養素の働きと、調理のつながりを学びたい人
特徴を生かす調理法
生で食べられるものを生かす
いちごは食べる直前にへたを付けたまま洗い、水気を拭いてからへたを取ります。果物や生食できる野菜を一品添えると、加熱しない食べ方を組み合わせられます。
蒸す・電子レンジも使い分ける
ゆでる方法に加え、蒸す・電子レンジなど、水を多く使わない加熱も選択肢です。必要以上に長く加熱せず、食品に合う方法で仕上げましょう。食中毒を防ぐために必要な加熱を省く理由にはしないでください。
食材とレシピで試してみる
相性のよい栄養素
鉄
豆や野菜の料理に、ビタミンCを含む野菜や果物を組み合わせると、非ヘム鉄の吸収を助けます。例えば、豆のサラダにピーマンを合わせる、といった工夫ができます。
ビタミンE
ビタミンCは、酸化されたビタミンEを元の働きができる状態に戻す仕組みに関わります。だからといって、両方のサプリメントを大量にとる必要はありません。さまざまな食品を組み合わせることが基本です。
よくある質問
加熱するとビタミンCは全部なくなりますか?
全部なくなるわけではありません。食品、加熱時間、水の量などによって変わります。生と加熱の両方を取り入れましょう。
水に溶けるなら、とりすぎても問題ありませんか?
水溶性でも、サプリメントなどから大量にとると下痢や吐き気などが起こることがあります。多くとるほどよいとは考えないようにしましょう。
ビタミンCをとれば風邪を予防できますか?
一般の人がビタミンCのサプリメントをとることで、風邪の発症を予防できるとはいえません。栄養素の体内での働きと、病気への効果は分けて考えます。
参考にした資料
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摂取量は日本人の食事摂取基準(2025年版、正誤表反映版)の成人の推奨量を使用しました。eJIM内の米国向け摂取量を日本の基準として使用していません。食品成分の値は、品種や調理後の実測値とは区別しています。


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