魚介類は、目で確認し、十分に冷凍・加熱する。新鮮な魚にもアニサキスがいることがあります。酢・塩・わさびや、表面だけのあぶりでは対策になりません。
原因と症状
アニサキスは、魚介類に寄生する虫の一種です。幼虫は白い糸のような見た目で、長さは約2〜3cm。サバ、アジ、イワシ、カツオ、サケ、イカなどの内臓や身にいることがあります。
生きた幼虫を、生・加熱不足・冷凍不足の魚介類と一緒に食べると、胃や腸の壁に入り込んで強い痛みなどを起こします。十分な冷凍をしていないしめさばも原因になります。
主な症状
- 胃に入った場合:食後数時間〜十数時間ほどで、激しいみぞおちの痛み、吐き気、おう吐。
- 腸まで達した場合:十数時間〜数日後に、強い腹痛など。
時間は目安です。症状や食べた物だけでは原因を判断できません。激しい腹痛は、様子を見続けず受診してください。
調理での予防
予防の3つのポイント
細菌の「増やさない」とは対策が異なります。魚が生きているときから身に寄生している場合もあり、内臓を取るだけでは防ぎ切れません。
中まで冷凍する
冷凍庫の設定表示だけで温度を決めつけず、詰め込みすぎを避けます。必要な条件を確認できない場合は、十分に冷凍処理された魚介類を購入するか、中心まで加熱して食べましょう。
中心まで加熱する
これはアニサキス対策の条件です。ほかの食中毒原因も考え、商品の加熱表示を守ります。二枚貝のノロウイルス対策には、別の温度・時間が必要です。
酢じめ・塩漬け・しょうゆ・わさびでは死滅しません。よくかむことや、表面だけをあぶることにも頼らないでください。
加熱温度の確認
日常の予防
購入時に、生食用か加熱用か、冷凍処理の有無、保存方法を確認します。「新鮮」「生食用」の文字だけで、アニサキスがいないとは判断しないでください。釣った魚を自分で調理するときも同じ対策が必要です。
持ち帰りの用品
嘔吐物の片付け
ここは、原因が分からないおう吐にも備えるための案内です。看病・受診を優先し、吐いたものには素手で触れません。使い捨て手袋・マスク・エプロン、ペーパータオル、密閉できる袋を使い、片付けた後は手を洗います。
ノロウイルスなども考え、嘔吐物処理の手順・用品を確認してください。塩素系漂白剤は物の消毒用で、手や食品には使いません。
受診の目安
魚介類を生や加熱不足で食べた後、激しい腹痛が出たら速やかに医療機関へ。食べた魚介類と日時、発症時刻を伝えます。受診前に「アニサキスかもしれない」と決めつけず、症状を具体的に伝えてください。
自分で無理に吐いたり、酢・酒などで虫を殺そうとしたりしないでください。息苦しさや意識の異常がある場合などは119番です。食品を確かめるために食べ直すことも避けましょう。

