ハンバーグ・成形肉・牛レバーは、中心まで十分に加熱する。O157などの腸管出血性大腸菌は少ない菌でも感染します。血便や尿の減少があれば、熱が高くなくてもすぐ医療機関へ相談してください。
原因と症状
生・半生の牛肉、牛レバー、加熱不足のハンバーグなどが原因になります。ひき肉・成形肉・筋切りした肉は内部に菌が入り込む場合があり、牛レバーも中に菌がいることがあります。表面だけ焼いて済ませず、牛レバーは生で食べないでください。
肉汁が付いた野菜や調理済みの食品、安全が確認できない井戸水・湧き水も原因になります。新鮮さやにおいでは菌の有無は分かりません。
主な症状
この菌がつくる志賀毒素(ベロ毒素)が体を傷つけます。O157のほかO26・O111などもあり、すべての大腸菌がこの毒をつくるわけではありません。
腹痛、水のような下痢、血便などが起こり、高い熱が出ない場合もあります。発症までの目安は3〜8日(農林水産省)。直前の食事や症状だけでは原因を決められません。
調理での予防
予防の三原則
この原因での注意点
肉は中心まで加熱
- 生肉と食べる料理を分ける:肉汁が漏れないよう保冷して持ち帰り、表示どおり冷蔵・冷凍。解凍は冷蔵庫などで行い、室温で放置しません。冷凍しても菌が残る場合があります。
- 皿とトングも交換:焼けた肉を生肉の皿へ戻さず、生肉用の箸・トングを使い回しません。手は石けんと流水で洗い、道具は洗剤で洗って材質に合う方法で消毒します。
- 野菜・水にも注意:生野菜は飲用できる流水で洗います。洗浄だけで菌をすべて除けるとは限らず、肉汁を付けないことも大切です。安全が不明な水はそのまま飲みません。
料理は早めに食べ、残す分は清潔な浅い容器に小分けして速やかに冷蔵。再加熱も中心まで行いますが、保存状態が不明な料理は食べないでください。
加熱温度の確認
日常の予防
便に含まれる菌が、手を介して口に入ることでも感染します。会話や咳だけでうつる病気ではありません。
トイレ・おむつ交換後と食事前には石けんと流水で手を洗います。家族に感染者がいるときは、手拭きタオルを共用せず、個人用タオルやペーパータオルを使います。便の処理には使い捨て手袋を用い、外した後も手洗いします。便で汚れた衣類は分けて扱い、消毒や家族の検査は医療機関・保健所の指示に従います。
手洗いの用品
石けん・ハンドソープと、清潔な個人用タオルまたはペーパータオルを用意します。器具用の洗剤や塩素系漂白剤を、手洗いに使わないでください。
嘔吐物の片付け
原因が分からない嘔吐・下痢にも備えるための手順です。症状だけで原因を決めず、吐いたものや便には素手で触れないでください。
片付けの用品
- 身を守るもの:使い捨て手袋・マスク・エプロン。
- 拭き取り・廃棄用:ペーパータオル、密閉できる袋。
- 物の消毒用:場所・材質に合う消毒用品。
片付けの手順
- 周りの人を離し、換気します。使い捨て手袋・マスク・エプロンを着用します。
- 乾く前に、ペーパータオルで外側から中心へ静かに拭き取ります。汚れを広げないようにします。
- 汚れを取り除いてから、場所・材質に合う方法で消毒します。
- 使用した物を袋に密閉して廃棄し、手袋を外した後も石けんと流水で手を洗います。十分に換気してください。
塩素系漂白剤は物の消毒用です。手や食品には使いません。薄める量と処理方法は、ノロウイルスを想定した嘔吐物処理の手順・用品で確認してください。感染が判明している場合は、医療機関・保健所の指示に従います。
受診の目安
下痢・おう吐があるときは医療機関へ相談し、飲める場合は少しずつ水分を補います。
- 水分を保てない、尿が少ない、血便、強い腹痛、高熱が続く、症状が強い・長引く場合は受診を急いでください。
- 乳幼児・高齢の人・持病や治療で免疫が低下している人は、軽く見えても早めに相談します。
息苦しい、意識がはっきりしない、呼びかけに反応しない場合などは119番です。下痢止めなどを自己判断で使わず、医師・薬剤師へ確認してください。無理に吐かせないでください。
食べた物と日時、発症時刻、同じ食事をした人の症状を医師へ伝えます。残った食品・包装・レシートは捨てず、保管方法を保健所へ相談し、原因確認のために食べ直さないでください。相談や受診を記録・保管のために遅らせないようにします。
下痢やおう吐がある間は、ほかの人の食事を作るのを控え、トイレの後は石けんと流水で手を洗います。

