乳アレルギーでは、乳糖ゼロの牛乳や発酵乳も安全な代わりとは限りません。「乳化剤」「乳酸菌」と乳成分の表示も区別します。
乳成分・ホエイ・乳化剤の表示
牛乳、ヨーグルト、チーズ、バター、生クリーム、粉乳、練乳のほか、パン、チョコレート、カレーやシチューのルウ、ハム・ウインナーの一部などにも乳成分が使われることがあります。
同じ種類の商品でも、材料は異なります。料理名や見た目だけで判断せず、原材料を確認してください。
日本では、容器包装された加工食品の「乳」は、アレルギー表示が義務づけられる特定原材料です。「乳成分を含む」「一部に乳成分を含む」などの表示と原材料欄を、買うたびに確認します。添加物には「乳由来」と表示される場合もあります。
ホエイ(乳清)やカゼインなど、「乳」という文字が入っていない原材料にも注意が必要です。一方、「乳化剤」「乳酸菌」という名称だけで乳成分を含むとは判断できません。商品全体の原材料とアレルギー表示を確認してください。
乳児でおう吐・下痢・血便などが続く場合は、おなかの症状が中心のアレルギーも考えられます。ただし原因はほかにもあるため、自己判断せず受診してください。
乳糖ゼロ・発酵乳・代わりの食品
バターを塗ったナイフ、ミルクを泡立てる器具、共用のクリーム用スプーンに注意します。乳不使用の材料でも器具から混ざることがあります。 交差接触とは、器具などを通して原因食品が混ざることです。食品を分けて保管し、器具・作業台・手を洗います。加熱や消毒だけで原因成分を確実に取り除けるとは限りません。
やぎ乳や羊乳には、牛乳と似たたんぱく質が含まれます。似た物質に免疫が反応することを交差反応と呼びます。牛乳の代わりとして、自分で試さないでください。
牛肉は、牛乳アレルギーだけを理由にみんな同じように避ける食品ではありません。牛肉を食べたときにも症状が出る場合は、別に医師へ相談してください。
牛乳や乳製品を避けると、カルシウムが不足しやすくなります。食べられる小魚、豆腐、カルシウムを加えた食品などを組み合わせ、栄養成分表示も確認します。一般的な豆乳は、牛乳と同じ量のカルシウムをとれるとは限りません。
クリーム系の料理は、食べられる豆乳やすりおろしたじゃがいもを使う方法もあります。代わりに使う食品にも別のアレルギーがあり得るため、すべての材料を確認してください。
乳児のミルクは医師と選び、一般の豆乳などの植物性飲料で代用しません。複数の食品を避ける場合や子どもの食事は、医師・管理栄養士に相談しましょう。
乳の原因を補足
牛乳のたんぱく質に免疫が反応します。カゼインやβラクトグロブリンなどが原因になります。乳糖という糖そのものへの反応とは区別します。
症状が出たときの対応
口やのどのかゆみ、じんましん、腹痛・おう吐などが現れることがあります。食べるのをやめ、本人を一人にせず、症状の変化を確認してください。軽く見える場合も、医師からの緊急時の指示に従います。
処方されたアドレナリン製剤(緊急薬)は医師の指示どおりに使い、救急車を呼びます。抗ヒスタミン薬はその代わりになりません。立たせたり歩かせたりせず、119番の指示に従います。薬の使用後に落ち着いても受診してください。
記録のために対応を遅らせず、可能なら食べた物・量・時刻と商品の表示を残します。緊急時の対応を詳しく見る(東京都)
検査・診断について
血液検査の陽性だけでは、食べたときに症状が出るとは決まりません。食事と症状の経過を医師に伝えます。必要な食物経口負荷試験(食品を食べて反応を確認する検査)は医療機関で行い、家庭で食べ直したり、少量ずつ慣らしたりしないでください。
よくある質問
乳糖不耐症と同じですか?
違います。乳糖不耐症は乳糖を十分に消化できずに下痢などが起こるもので、牛乳たんぱく質への免疫反応ではありません。

